2017年に「蜜蜂と遠雷」で、史上初の直木賞と本屋大賞のダブル受賞。
また、「夜のピクニック」に続いて史上初、2度目の本屋大賞を受賞した作家である恩田陸。
最新文庫の発売にあわせて、同著者の著作を読んでみてはいかがでしょうか。
数ある作品から文学賞受賞作をご紹介。

歩道橋シネマ
新潮文庫
著者:恩田陸

出版社名:新潮社
発売年月:2022年2月
税込価格:781円
ISBN:9784101234243


まさにセンス・オブ・ワンダー
それは他愛のない噂だった。
その日、その時間にその場所に行けば、かつて大事にしていた記憶に出会えると―。
郷愁と不思議に彩られた表題作。
学園のおぞましい秘密「球根」。
偶然出会った光景が物語を生成する「皇居前広場の回転」。
ある青年の死をめぐって驚愕の真実が明かされる「降っても晴れても」。
憧憬、恐怖、諧謔、戦慄、衝撃、恍惚…あらゆる感情が押し寄せる小説の奇跡、全18話。

夜のピクニック
新潮文庫
著者:恩田陸

出版社名:新潮社
発売年月:2006年9月
税込価格:825円
ISBN:9784101234175


本屋大賞・吉川英治文学新人賞
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。
それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。
甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。
三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。
学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。
本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

ユージニア
角川文庫
著者:恩田陸

出版社名:角川書店
発売年月:2008年8月
税込価格:692円
ISBN:9784043710027


日本推理作家協会賞
「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」
こんな体験は初めてだが、俺は分かった。
犯人はいま、俺の目の前にいる、この人物だ―。
かつて街を悪夢で覆った、名家の大量毒殺事件。
数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。
いったい誰がなぜ、無差別殺人を?
見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか?
日本推理作家協会賞受賞の傑作ミステリー。

中庭の出来事
新潮文庫
著者:恩田陸

出版社名:新潮社
発売年月:2009年8月
税込価格:880円
ISBN:9784101234199


山本周五郎賞
瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。
容疑は、パーティ会場で発表予定だった『告白』の主演女優候補三人に掛かる。
警察は女優三人に脚本家の変死をめぐる一人芝居『告白』を演じさせようとする―
という設定の戯曲『中庭の出来事』を執筆中の劇作家がいて…。
虚と実、内と外がめまぐるしく反転する眩惑の迷宮。
芝居とミステリが見事に融合した山本周五郎賞受賞作。

蜜蜂と遠雷 上
幻冬舎文庫
著者:恩田陸

出版社名:幻冬舎
発売年月:2019年4月
税込価格:803円
ISBN:9784344428522


青春群像小説
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。
自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。
かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。
楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。
完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。
天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。
その火蓋が切られた。
 

蜜蜂と遠雷 下
幻冬舎文庫
著者:恩田陸

出版社名:幻冬舎
発売年月:2019年4月
税込価格:803円
ISBN:9784344428539


美しくも残酷な闘い
2次予選での課題曲「春と修羅」。
この現代曲をどう弾くかが3次予選に進めるか否かの分かれ道だった。
マサルの演奏は素晴らしかった。
が、明石は自分の「春と修羅」に自信を持ち、勝算を感じていた…。
12人が残る3次(リサイタル形式)、6人しか選ばれない本選(オーケストラとの協奏曲)に勝ち進むのは誰か。
そして優勝を手にするのは―。